2012年12月初旬。
夫の那覇マラソン大会に、応援でついていった。
雨の降りしきる中でのマラソン大会。
応援といっても、スタートとゴールにいるだけで、残りの時間はひとりで那覇の町を散策。
弟の死から、3ヶ月。
ゆっくりと、日常から離れた時間を過ごした。
マラソン大会の翌日は、物凄く良い天気になり。
那覇から2時間でいける小さな島、久高島に行った。
沖縄の神様が最初に降りて来た島だそう。
自転車で端から端に行けるような島。
レンタサイクルを借りて、のんびりと。
途中で足を止めて、低木林の間をくぐって海岸に行こうとした、その時。
周りの木々に囲まれて、ほろほろ、と涙があふれてきた。
なぜだろう。ワタシという存在が生きている事を、赦されたような、そんな気持。
周りの木々たちが、そのままで、いいんだよ、と言って包まれたような、そんな心地がした。
生命と、優しさに溢れている木々達。
神様が、宿っていたと思う。
岬に絶え間無くやってくる波を見て、ああ、全ては生きているのだ、と肌で思った。
ワタシが立っている、この地ー地球も。息づいているのだと。
生きとし生けるもの、全て何も違わない。
岬で弟の事を、思う。
ニライカナイにつながっているという、岬で。
弟は、そこにいてるんかな、と思う。
家に帰って、弟の遺影の前で、初めて笑うことが出来た。
やっと。
涙だらけの悲しい顔より、笑顔の方がいいよね、まーくん。