それはある時、瞑想の中で思い出したイメージ。
昔、実家の裏に大木があった。
ちょうど、私の部屋の床下に、根を張り巡らせていて、
私の部屋の窓から、そのどっしりとした幹がいつも見えていた。
でもある時、切り倒されてしまった。
理由はわからない。
切株に生えた芽も、その家を引っ越したと同時に、
きっと無くなってしまったのだけど。
ある時、ヨーガを行なっていたら、
その木のイメージが浮かんできた。
その時、初めて氣づいた。
ワタシ、その木の根っこに抱かれて、育ったんだ。
いつも私の眠るその下には、あの木の根があったんだ。
それを思い出した時、何故か涙がぽろぽろ溢れ出てきた。
今まで記憶の底で、埃を被ってたその木が、
鮮やかにそびえ立った。
その葉は銀色に輝き、すっと立っていて、心を打たれた。
私の心の中で、あの芽が見上げる程に育っていた。
忘れてたのに、姿を見せてくれて、ありがとう。
それから、その木は私の中で軸となり、
育まれている。