弟の三回忌を過ぎた去年の正月から、
夫の実家に一緒に行くことにしています。
弟が亡くなる前までは毎年、
盆と正月に夫の実家に行ってたのですが、
しばらく自分の実家を優先していました)
なので今年も年末年始は夫の実家へ。
お義母さんがとても気の良い方で、
夫の実家にも関わらず、
のんびりさせていただいています。
そんなお義母さんが、
色々ご近所さんの話を聞かせてくれるのですが、
その中で、親より先に逝った息子さんことを話された時、
心のどこかが固まるのを感じました。
「親より先に死んじゃうなんてねぇ...」
と、それに続く言葉は、
まんま、うちの実家に当てはまる訳で。
お義母さんは、何の他意も無く、
普通に、ご近所ネタのひとつで話されたのだと、
頭では判っていても、
心の中は、一瞬嵐のように殺伐とした気持ちが去就しました。
母は年賀状に「あけましておめでとう」
の文字が書けないと言います。
勿論、口にすることにも抵抗があるようです。
いまだ明けてないし、
もう明かないのかもしれない。
父はあまり家で話をしません。
元々、無口な方ではありますが、
外では饒舌になることもあるようです。
母はそれに寂しさも感じているようですが、
日々の生活の中で、母の父に対する言葉は文句しかなくて、
聞いているこちらが堪え難い時があるほど。
それに閉口しているというのが、見ているとわかるのです。
心の中は、嵐が吹き荒れているのかもしれません。
自分の息子が亡くなった事をきっかけに噴出した、
それまでのさまざまな怒りが、今も沸々と燻っているのか。
怒りの裏には、悲しみが常にあるのだと、
感じます。
妹は、死んだ目をしていた(と同僚に言われていた)頃から、
仕事に没頭し、他人と関わる事で、
私と同じように、落ち着いてきましたが、
家族に対する心配が、
怒り口調で現れることが多くあります。
私は、家族の中でも比較的、
弟の死の受け入れることに対応していて、
落ち着いて受け止められるようになった、
と思っていたのだけど。
そんな私にも、まだ心が殺伐として、
固まる瞬間があることに、気付きました。
そしてそれは多分、一生消えないものなのかもしれません。
