通夜前後くらいから、記憶が曖昧だ。
備忘録に書き留めたこと以外、全然覚えていない。
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17日朝。一度自分の自宅に帰って最低限の用事をしてから、再び実家へ戻る。
昼、湯灌。弟を綺麗にしてもらう儀式。
家族は、最初に遺体の表面をちょっとお湯をかけるだけで、後は葬儀屋さんがしてくれる。
全部自分たちで出来ればいいのになあ、と思ったけど、
実際は難しいと思う。
湯灌が終わり、先に葬儀会館へ母と一緒に行く。
入棺に立ち会う。
そして通夜。
通夜を執り行う前に、虹を見た。
どんな時も、虹は綺麗だ。
この日、雨の予報だったのに、雨は降らなかった。
100名を超す弔問客が来られた。
ありがたい。
通夜を執り行っている時、
小さな蜻蛉が、私達家族の頭上を飛んでいた、と
妹の彼氏が、教えてくれた。
通夜の席でその蜻蛉を見て、
こんなところに飛んでいるだなんて、不思議だな、と思ったそうな。
もしかしたら。
弟だったのかもしれない、ね。