経営学等にはとんと疎い私が、この本を手に取ったのは、
上智大学グリーフケア研究所の研究発表会の時に、
特任所長の高木慶子シスターが、挨拶のなかで
すすめておられたから。
それに題名にも惹かれました。
稲盛氏の生育歴、学生時代から会社員へ、
そして経営者として経験された事を通して、
心が全ての道を決定づけてこられたこと、
その心の在り方とは、人としての在り方という事を、
平易でわかりやすい言葉で書かれています。
その中で印象に残った言葉は、
「宇宙には利他の風が吹いている」
利他の心が、
自分の進む道の追い風になるということ。
経営においても行き詰まった時、
自己の利益が優先していた事に気づき、
利他の視点で方向転換したことで乗り越えられた、
というようなことも書かれていました。
レベルは違えど、利他の心が道を開く、
というのは、私自身も常より感じるところがあり、
とても共感しました。
とても読みやすく、
心の姿勢がすっと真っ直ぐになるような本です。