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14コ年下のまだ若かった弟が
急にこの世から居なくなった時
いつ誰がこの世から居なくなるかわからないんだ
という思いが刻まれてから
将来の夢が描けなくなった
それはまあ仕方ないかと思っていた
きっと将来の夢を思い描けない人は他にもいると思う
それで心許ない思いをしている人もいるだろう
それでも大丈夫
夢を描けなくても生きていける
夢を描こうとしなくてもいい
生きているだけで充分奇跡なのだから
そんなメッセージが伝えられたらいい
だってワタシはそうやって生きている
そんな風に思っていた
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夢 に捕らわれていたのは私自身だった
「夢を語れない私」を受け入れたフリして、
平気な風情でいたけれど、
実はとてもとても傷ついていた
将来の夢や目標
というフレーズを耳にする度に、
思い描くことができなくなった自分に
もう将来の夢を語れなくなった弟に、
どこかで彼のせいにしていることに
申し訳ない思いと共に
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そうか
ワタシ、傷ついているんだ...
太陽の陽射しが、世界の全てをきらきらと
照らしはじめる朝
朝陽を浴びて歩きながら、
ようやくそのことに目を向けることができた
同時に
自分が思い描こうとしていた将来の夢は、
自己実現の為のものだった、
ということに氣づいた
そうである必要はないんだよな...
私がこの世から居なくなったとしても
その先に続いてゆく、
そんな夢を描けたらいいな
と思った
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もしかしたら
祈り も
夢なのかもしれない
どうか
私と
私の大切な人たちや家族が
すこやかで 安寧で 笑顔で
過ごせますように
今まで出会った人達やこれから出逢う人達が
すこやかで 安寧で 笑顔で
過ごせますように
災害や戦争や 事件や事故や 病気に遭われた人達が
すこやかで 安寧で 笑顔で
過ごせますように
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メリークリスマス。